活動日誌−活動日誌
【18.05.02】 「小中一貫教育推進事業」に関する委員からの主な質問と教育委員会の回答
昨日の続きです。
◎小中連携（一貫教育研究）の成果と課題は
<成果>
１、 小６生の中学校進学の心配を和らげ、中学生の上級生としての自覚が高まった。
２、 小・中の教師の心理的距離が近くなった。
３、 中学校ブロックで取組むことで家庭への啓発につながっている。
４、 小６生が乗り入れ授業を受けることで、中学の授業に対する不安解消につながった。中学教員は、小学生の実態をつかむ大切さがわかった。
５、 めざす子ども像や９年間の教育課程を共有することで、縦の系統性を意識した指導ができた。
<課題>
１、 小・中学校の距離があるため、教師や児童生徒の移動手段・時間確保が困難。
２、 単発の交流・イベントの域を脱し得ず、めざす子どもの姿を共有したり、指導法を共に改善したりするまでに至っていないので、学力向上や問題行動等の解消につながっていない。
３、 乗り入れ授業をする際の打ち合わせの時間や乗り入れ授業の時間の確保が困難で、中学校の負担が大きい。
４、 教員の学校間の移動時間等を考えると負担が大きい。
◎桑名市の小中連携教育の方向性とやり方は
１、「授業改善」を柱として「学力向上」「安心した学校生活」「豊かな人間性や社会性の育成」をめざす。
２、柱は、「授業改善」である。今までの授業は、教師が子どもたちに知識や技能を習得させ教え込む授業が多くみられた。これからの子どもたちが１０年先も予測困難で複雑な社会を生き抜いていくためには、知識・技能を生かして、課題を見出し、柔軟に考え、人と協働して解決していく力が必要である。そのために、授業を子どもたち同士の対話を主とした学びに改善し、教えられ授業から、子どもたちが学び取る授業にしていかなければならない。そうした「授業改善」をし、「学力向上」「安心した学校生活」「豊かな人間性や社会性の育成」を実現していく。
３、これから求められる力を育成していくためには、義務教育を終える中学３年生でめざす姿を小・中学校の教職員が共有し、９年間をかけてじっくりと取組んでいく必要があり、教師は、個々の子どもの学びの状況や課題を次の学年へ、小学校から中学校へ確実に引き継ぎつないでいく事によって、より効果的に求められる力を育成できると考える。
４、各中学校ブロックでの取組としては、次の３点である。
�。糠�間を通した「めざす子ども像」を設定する。
�⊂�・中学校の教員が気持ちを一つにして「授業改善」をする。
��子どもや地域の実態に根ざした中学校ブロックごとの取組を進める。
◎地域住民の意見をどのようにとらえているのか。
１、桑名市の小中一貫教育は、「授業改善」を柱にした取組であるため、地域住民の方には、授業参観をし、子どもたちの授業での様子や学び方等を見ていただきたい。
２、今後、各小中学校に「コミュニティスクール」を設置していくので、その中で、学校運営全般に対して意見をいただくような学校づくりをしていく。
３、「コミュニティスクール」に関しては、自治会連合会理事会の場において説明をし、一定の理解を得る手はずをした。
◎説明会は
地域住民へは、「広報くわな」での周知や市ＰＴＡ連合会での説明を実施したい。
出前講座も可能。
◎小学校の統廃合が目的ではないのか。
小中一貫教育を取入れることは、以前から取組んでいる小中連携を発展させ、学力・学習意欲の向上や小学校から中学校への滑らかな接続を図ることが第１の目的です。２０２０年から実施される新学習指導要領への対応にも意味がある。
