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【17.12.20】 「巡航ミサイル」に続いて、陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」導入

陸上イージス導入 際限のない大軍拡続けるのか 金がないと言いながら安倍政権がやっている事を伊藤徳宇市長も真似をしている。

安倍内閣が北朝鮮の弾道ミサイル対処のためとして陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」2基の導入を閣議決定しました。取得費は2基で2千億円近くに上ります。2004年度から整備が始まった「ミサイル防衛」の予算は、18年度予算案などを含め累計で2兆円に迫る勢いです。「ミサイル防衛」のやみくもな強化は、際限のない軍拡につながる極めて危険な道です。北朝鮮の核・ミサイル開発は決して容認できません。しかし、その解決方法は、外交的手段しかありません。
現在の日本の「ミサイル防衛」システムは▽イージス艦搭載の迎撃ミサイルSM3で弾道ミサイルを大気圏外で迎撃▽SM3で撃ち漏らした場合、地上配備の迎撃ミサイルPAC3で対処―という二段構えです。「イージス・アショア」は、SM3を陸上の固定基地から発射するシステムです。
現在、自衛隊が保有するイージス艦のうち、SM3を搭載できるのは4隻です。1隻に搭載するSM3は8発といわれています。通常は失敗も考えて一つの目標に2発発射するとされ、全て命中したとして1隻で対処できる弾道ミサイルは4発です。防衛省は、全国を防護するにはSM3搭載のイージス艦を常時3隻展開させることが必要であり、現行の4隻体制では「検査などを考慮すると継続的な対処が困難」としています。PAC3も発射機が全国17カ所に2基ずつ34基ありますが、射程は十数キロであり、ごく狭い地域しか対処できません。
安倍政権はこのため、SM3搭載可能なイージス艦を20年度には8隻体制にし、SM3も防護範囲を拡大した新型のSM3ブロックIIAを21年度から配備することや、PAC3も射程を数十キロに伸ばしたPAC3MSEの早期導入を計画しています。加えて今回決定したのが「イージス・アショア」で、23年度の配備を狙っています。安倍内閣はこうした措置で「わが国を多層的に防護し得る能力の向上を図る」としています。
しかし、北朝鮮は多数の移動式発射台から同時多発攻撃が可能とされており、「イージス・アショア」を加えても「百発百中で迎撃するのは技術的に不可能」(防衛省幹部)という指摘が既に上がっています(「朝日」10月13日付)。
自衛隊出身の佐藤正久外務副大臣(元防衛政務官)も就任前、「ミサイル防衛の層をいくら厚くしても(相手の防護能力を上回る多数の弾道ミサイルを発射する)飽和攻撃とか、(通常の軌道よりも高い)ロフテッド(軌道での攻撃)に対しては限界があるのも周知の事実」(5月15日、参院決算委員会)と述べています。
重大なのは、「ミサイル防衛」の限界を口実に敵基地攻撃能力保有の動きが強まっていることです。
自民党政務調査会は3月、「ミサイル防衛」強化の提言で「敵基地反撃能力」の保有を求めています。防衛省は今月、18年度予算案に敵基地攻撃が可能な巡航ミサイルの導入費を要求しています。今後の「ミサイル防衛」強化、敵基地攻撃能力の保有には兆単位の軍事費増が必要とされています。
北朝鮮問題の平和的解決、国民生活圧迫の大軍拡中止を求める声を大きく上げることが必要です。
     (12月20日しんぶん赤旗主張より、陸上イージス導入 際限のない大軍拡続けるのか)

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