活動日誌−活動日誌
【17.05.23】 一昨日の日曜日は「第４３回東海自治体学校」に参加してきました。
２つの講演・講座を聞いて勉強してきました。
中山徹（奈良女子大学教授）先生の基調講演「市民の共同で憲法が生きる自治体を展望する」と
豊島明子（南山大学）先生の講座「住民自治を実現する」です。
内容はだいたい下記の通りです。
市民共同自治体への展望
１、 状況の端的な特徴
世界的な現状に対する不安・不満（新自由主義的な改革による）の受け皿に誰がなるのか（より新自由主義的なのか、国家主義的か、反新自由主義的な方向での改革）。
２、 国際化、人口減少時代における新自由主義的な視点に基づいた国土と地域の再編
人口減少と国際化が進んでいく中で、国際競争に勝つための再編�‖臈垰圈淵ぅ鵐侫蕁豊�地方（コンパクト）�Ｇ聖蛎次幣�さな拠点）�っ楼茱灰潺絅縫謄�（地域運営組織）。地方創生は国土と地域の再編を自治体自らが進める仕組み。
３、 反自由主義陣営の到達点
新自由主義に歯止めをかける国政レベルでの野党共闘。
自治体レベルでも保革を越えた１点共闘の前進。 政策協定まで到達していない。
４、 反自由主義勢力の共同をどう進めるか
�� 自治体施策の中心に医療・福祉を置く（格差、生活の破綻）
�� 雇用と地域経済
�� 地域コミュニティ（歴史と文化を守る、公共施設と生活圏の関係）
�� 教育条件（小学校つぶし、地域から学校がなくなると）
�� 市民参加（政策決定に市民の意見を反映させる、情報公開）
５、 市民共同自治体の展望（１９７０年代の革新自治体とは違う）
キーワードは市民と共同、反新自由主義の共同を地域で創り出せるかどうか
主人公は市民 大変だけど市民が主体となって進めていく
住民自治を実現する
１． 住民自治とは何か、
住民自治を実現する諸制度について（直接請求制度、住民訴訟、情報公開制度、行政手続、とくに住民参加手続について）
憲法の３大原理 �／邑∧歉磧衆貳崕斗廖¬槁検´�国民主権―地方自治、人権保障の手段 �Ｊ刃村腟�
（１）日本国憲法（第８章地方自治）が定めている事
第８章 地方自治 「４カ条」
第９２条（地方自治の基本原則）地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。《具体化→地方自治法》
第９３条（地方公共団体の機関、その直接選挙）地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。
２、地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。《２元代表制》
第９４条（地方公共団体の権能）地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。 《自主財政権、行政権、立法権》
第９５条（特別法の住民投票） 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない。《1952年以降無》
地方自治 各地域の住民生活に密接に関わりを持つ「公共的な事務・事業」（この範囲は可変的であり民営化がある）を当該地区の「住民の意思と責任」（住民自治の原則であり、民主主義・住民の人権・公益の実現）に基づいて処理する統治システム
地方自治の基本原理 地方自治の本旨を構成する２つの原則
�� 住民自治 目的
�� 団体自治 手段
国と地方 国から独立した法人格を持った統治団体の存在を認め、この団体が地域の公共的な事業をその意思と責任で処理する事。
（２）憲法・地方自治法が定めている住民自治の諸制度
１）憲法が定めるしくみ 選挙権、投票権、請願権
２）地方自治法が定めるしくみ 直接請求、住民監査請求、請願権
（３）条例が定めている住民自治の諸制度
１）情報公開条例
２）住民参加条例 パブコメ
３）住民投票条例
４）議会基本条例 議会報告会 ＊自治基本条例
２．沖縄・辺野古問題と地方自治
（辺野古問題で何が問われているかについて、分かりやすく解説します）
（１） 沖縄・辺野古新基地建設をめぐる主な経過
（２） 国と地方の係争処理のしくみ 「国地方係争処理委員会」
（３） 辺野古新基地建設をめぐる訴訟から、地方自治を考える
１） あるべき地方自治とは 「不作為違法確認訴訟」
２） あるべき司法の姿とは 「裁判所が行いえないはずの政治判断を行っている」
