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【16.11.04】 中日新聞も社説でJR東海のリニア新幹線の強引さに言及

きっぱりと反対と言えないのだろうか。共産党だけだ。

リニア難関着工 村の不安を忘れるな 中日 11月4日
 
リニア中央新幹線計画で最難関とされる南アルプストンネルの掘削が長野県側でも始まる。開業予定の2027年を見据えた長期間の作業となる。地元住民から歓迎されぬ工事にしてはなるまい。
長野、静岡、山梨の三県にまたがる南アルプストンネルは総延長25キロに及び、トンネルに覆いかぶさる土砂の厚さを指す「土(ど)かぶり」が国内にこれまで例のない最大1400メートルに達する。東京・品川−名古屋間286キロの中で最大の難所と目される。
昨年末着工の山梨工区に続き、長野県側8・4キロの工区でも今月1日、トンネルの出入り口となる大鹿村で起工式が開かれた。
JR東海は大鹿村で計6回の住民説明会を開き、村は先月21日、着工への同意を表明した。同社は「住民の理解を得た」としているが、果たして、村の人たちの懸念は解消されたのだろうか。
トンネルの掘削で、大鹿村にはナゴヤドーム2個分近い300万立方メートルの土砂が運び出されることになる。JR東海は、発生土を村内に仮置きした後、最終処分先に運ぶ方針だが、これまでに3カ所の仮置き場が確保できただけで、最終処分先は決まっていない。
人口1000人余の村の中を走る工事車両は、ピーク時には1日最大1300〜1700台に上ると見込まれている。JR東海は集落を迂回する作業用道路を設ける予定だが、その完成は来年度末。村外への土砂搬出は迂回路完成後になるとしても、着工により早速、保育所や小学校が面する生活道路を資材運搬車両などが走ることになる。
「性急すぎる」と反発の声も上がり、生活環境への不安は、むしろ、深まっているように見える。
着工同意に先立ち、村議会は全員協議会でJR東海と交わす確認書を承認したが、賛成4、反対3という僅差だった。賛成した議員からも「国家事業に対し、この小さな村では反対しきれぬ」というぼやき声が漏れ、村役場から「JR東海は大きな組織で、村が現場の担当者と話をしても上層部まで届いているのか疑問がある」という声が聞こえもする。
中間駅のできる南信地方では、地域の活性化につながる、とリニアへの期待が大きく広がる。だからといって、地元の人々の不安を軽んじていいわけがない。
長期に及ぶ難工事だからこそ、拠点となる村に味方になってもらわねば。JR東海は、もっと地元の人々に歩み寄り、村とともに歴史的な工事に臨んでほしい。

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