活動日誌−活動日誌

【15.05.08】 森の詩人パプーシャの詩から

きょう(5月8日)のしんぶん赤旗の「潮流」から引用

五月には世界のすべてが美しくなる
なにもかもが生きたがる
緑の草は目を奪い
金色の太陽は私たちに呼びかける
森で心を温めなさいと

黒い森と善き心と私の大地よ
私はあなたの娘
大地よ私はあなたを信じる
あなたの上に育ち生きるもの
すべてを私は愛している

天候に恵まれ、列島に子どもたちの歓声が響いた大型連休。季節は立夏もすぎ、新緑に薫る風が心地よい。夏の匂いも感じます

ジプシー(ロマ)の女性詩人が、この時期を歌っています▼文字を持たないジプシーの一族に生まれながら、独学で読み書きを学んだパプーシャ。いま、第2次大戦前後のポーランド史とともに彼女の生涯を描いた映画「パプーシャの黒い瞳」が公開され、残した詩を邦訳した本も出版されています▼自然の中で生きてきたジプシー。貧しい生活を送りながら、彼らが創造した情熱的な音楽やダンスは各地の音楽文化に大きな影響を与えました▼独特の生き方は差別や迫害を受けます。とくにナチスの民族浄化によって80万人以上のジプシーが殺され、戦後は定住化が進められてきました。同化を望まない民族に心を寄せたヨアンナ・コス=クラウゼ監督。本紙のインタビューに、自分は社会の片隅に追いやられた人たちの言葉に耳を傾ける義務がある、と語っています▼森の詩人パプーシャ。彼女がつむいだ言葉は、原発事故によって汚された自然やふるさとを奪われた人びとを思い起こさせます。

人間が生きていく場所とは、を。

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