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【18.06.28】 昨日の党首討論

「歴史的使命」立て直せ (朝日社説)

 安倍首相は相変わらず質問に正面から答えない。そうした首相の対応を見切ってか、野党党首も自らの主張の披露に力点を置く。これではとてもかみ合った議論になるはずがない。
 今国会で2度目となる党首討論がきのう開かれた。1カ月前の前回は、首相が質問と関係ない話を延々と続けたり、論点をすり替えたりして、議論の体をなさなかった。
 その反省を生かせるかが焦点だった。行司役の委員長が冒頭、与野党双方に「発言は簡潔に」と求めたのもその表れだ。
 だが、残念ながら、今回も緊張感のある丁々発止の議論には程遠く、党首討論の存在意義そのものが問われる危機的状況と言わざるを得ない。
まずは首相の対応である。
 共産党の志位委員長は、加計学園が首相の名をたびたび使って、愛媛県や今治市から巨額の補助金を「かすめとった」ことにならないかと追及した。首相は「県・市が主体的に判断することで、私はあずかり知らない」と評価を避け続けた。
 森友問題では、無所属の会の岡田代表の質問に対し、過去の国会答弁の内容を長々と説明し、時間を空費した。
 一方の野党はどうか。立憲民主党の枝野代表は「安倍政権の問題点を7つ列挙したい」と切り出し、約6分間、森友・加計問題や、米軍機の墜落事故をめぐる首相答弁への疑義を一気に並べ立てた。
 前回、枝野氏は持ち時間19分のうち12分を、首相の一方的な説明に費やされてしまった。その轍を踏むまいということだったのだろうが、これでは首相の手法と同じではないか。
 枝野氏は前回の討論後、「意味のないことをダラダラとしゃべる首相を相手に、今の党首討論はほとんど歴史的意味を終えた」と語った。首相はきのうの討論の中で、この発言を引いて「本当に歴史的な使命が終わってしまった」と言い放った。
 党首討論は英国議会をモデルに、国会論戦の活性化を狙って2000年に正式に導入された。与野党のトップ同士が大局的な見地から議論を深める意義は、決して失われてはいない。民主党政権下での野田首相と野党自民党の谷垣禎一総裁との討論が、社会保障と税の一体改革につながった例もある。
 「歴史的な使命」を終わらせるのではなく、与野党がともに、本来あるべき姿を実現するための方策に知恵を絞るのが筋だ。何より大事なのは、議論を通じて政治の質を高めようという意思である。

6分の討論、志位委員長の発言、加計疑惑 総理の名を使って、何が「前に進んだ」か

(志位 「総理の腹心の友が経営する学園が、『事を前に進めるため』に総理の名をたびたび使い、総理秘書官が深く関与し、巨額の補助金をかすめ取っていたのではないか」)
志位委員長 森友・加計問題について、どの世論調査でも、7割から8割の国民が「納得できない」と答えています。そこで前回に引き続きこの問題について聞きます。
6月19日、加計氏が記者会見を行い、国会に提出された愛媛県文書に明記されている“2015年2月25日に安倍総理と加計理事長との面談が行われ、その席で獣医学部新設について総理が「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」と言った”ことについて、「事を前に進めるため」の学園職員の「作り話」だったと釈明しました。とうてい信じがたい釈明ですが、総理の名を使ったのは「事を前に進めるため」だったという言明は、きわめて重大であります。
現実にどういう事が「前に進んだ」か。国家戦略特区への獣医学部新設の認可が進んだだけではありません。愛媛県と今治市の加計学園への補助金が大幅に増えている。
愛媛県文書では、2015年3月15日に行われた今治市と加計学園との協議で、今治市の発言として、加計学園への支援は「50億円の支援と用地の無償提供が限界」「県としても厳しいとの話を受けている」とのべたと明記されています。「50億円が限界」(とのべている)。
ところが、その後、4月2日に、県と市の担当者が柳瀬総理秘書官と首相官邸で面会し、柳瀬氏から「自治体がやらされモードでなく、死ぬほど実現したいという意識をもつことが最低条件」と強く迫られました。愛媛県文書によりますと、この面会は、総理と加計氏が会食したさいに「地元の動きが鈍い」との話が出て、加計学園から「柳瀬秘書官に説明したいので県と今治市にも同行願いたい」との要請を受けて行われたものでした。ここでも「事を前に進めるため」に総理の名が使われていたのであります。
その結果、補助金がどうなったか。「50億円が限界」と言っていた今治市の補助金は62億円になりました。「厳しい」とされていた愛媛県は31億円の補助金を出すことになりました。市と県であわせて補助金は50億円から93億円に大幅に膨れ上がりました。今治市長は、市議会の議員協議会で、補助金増額の理由について、「今治市の心意気を示すものだ」と発言しております。
そこで総理に伺います。この経過が示すものは、総理の腹心の友が経営する学園が、「事を前に進めるため」に総理の名をたびたび使い、総理秘書官が深く関与して、巨額の補助金、すなわち国民の税金をかすめ取っていたということではないか。総理にそういう認識はありますか。端的にお答えください。

(首相 「愛媛県、今治市の補助金について、私はあずかり知らない」)
安倍首相 端的にお答えをさせていただきますが、愛媛県あるいは今治市の補助金については、愛媛県、今治市が主体的に判断することでございまして、私はあずかり知らないところでございます。

(志位 「関係ないではすまない。加計学園がたびたび総理の名を使い、総理の秘書官が関与して、補助金が膨れ上がった。これらは否定できない事実だ」)
志位 あのね、“私は関係ない”ということにはならないんですよ。加計氏自身が、加計学園が「事を前に進めるため」に総理の名を使ったと言っているわけです。そして、総理の(柳瀬)秘書官が、総理の名を使ってセットされた(愛媛)県・(今治)市との面会で「死ぬほど実現したいという意識を持て」と言っているわけですよ。あなたは関係ないわけではないんです。あなたの秘書官が、そういう形でこれに関与しているわけです。その後、(市と県の)補助金が50億円から93億円に膨れ上がったんです。これは事実なんです。これらは全部、否定できない事実なんですよ。
私の問いに答えてください。加計学園が、たびたびあなた―総理の名を使って、巨額の補助金をかすめ取っていた。明らかではないですか。はっきり答えてください。

(首相 「私に問われても答えようがないこと」と繰り返す)
首相 それは全然明らかではございません。まずですね、まず、そもそも先ほど申し上げましたように、私がですね、私が愛媛県や、あるいは今治市に対して補助金をしろと言ったわけではもちろんございませんし、当時の柳瀬秘書官がですね、補助金をつけることによって意思を示すといったことでもないわけでございます。つまり、この国家戦略特区というのはいままでできなかったことをやるわけでありますから、そのなかでは相当の決意をもってですね、いわばこの学園に対して、しっかりとやらなければいけないという趣旨の話をしたんだろうと、こう私は想像しておりますが、これはあくまでも私の想像でございます。
そのなかで、基本的にはですね、愛媛県、そして今治市、市の復興……あるいは、市のですね振興、そして県の振興を進めていく上において、大学というのは若い人たちもきますし、教授もきますし、そこでですね、最先端の獣医学部門のですね、学部ができるということは、大いにプラスになるだろうと、未来を見据えるなかにおいて、そこに資金を投入しようと、こういうことであったのではないかと私は推測をしているところでございます。いずれにせよ、その判断においてはですね、私に問われても、これはもう答えようのないことであろうと、このように思います。

(志位 「総理の名を使って、国民の税金を食い物にするなど、民主主義の国では絶対に許されない。加計氏の国会招致を求める」)
志位 私が聞いたのは、すべて愛媛県の文書と、そして加計氏の記者会見の事実をもとに聞いたんです。それに対してあなたはきちんと答える責任がある。
総理の名を使って、国民の税金が食い物にされる、こんなことは民主主義の国では絶対に許されるものではありません。加計氏の国会招致を強く求めて終わります。

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