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【17.10.12】 消費税問題、増税して使途の見直しではなく中止を

他に財源確保の道はあります。(応能負担に)

安倍首相が臨時国会冒頭の衆議院解散の意向を表明した記者会見で、消費税を再来年10月から10%に引き上げる際、その使い道を教育などに広げることを総選挙で問うと表明しました。
野党が憲法にもとづいて要求した臨時国会で「森友疑惑」「加計疑惑」などが追及されるのを恐れて冒頭解散を強行し、合わせて国民を誤魔化して消費税増税を押し付ける事を狙った卑劣な発言です。消費税増税は国民の暮らしも経済も財政も破壊するものです。問われているのは使い道ではなく、増税をきっぱり中止することです。
安倍政権が狙っている消費税率の8%から10%への引き上げについては、法律では決まっているものの、使途の見直しなどは議論されたことはありません。安倍首相は解散表明の記者会見で総選挙の「根拠」に持ち出すために、記者会見直前の経済財政諮問会議で突然議題にしたのです。「森友」「加計」隠しだけで、大義がない解散を誤魔化す“後付け”の理屈なのは容易に透けて見えます。
使途の問題にすり替えて増税を押し付けようという企てが卑劣この上ないのは明らかです。原則としてあらゆる商品やサービスに課税される消費税は低所得者ほど負担が重い天下の悪税です。2012年12月に安倍首相が政権に復帰した後、最初に消費税を増税したのは、2014年4月からの5%から8%への増税でした。翌2015年10月からは更に10%にすることを狙った、2段階の増税計画でした。
安倍政権は消費の落ち込みは一時的などと弁解しましたが、増税した途端、負担が増えた家計の消費や商店の売り上げは急減しました。今年7月までの40カ月間で家計消費が前年同月を上回ったのはたった3カ月だけで、37カ月はマイナスです。消費の落ち込みは「一時的」ではなかったのです。
円安や株高で大企業のもうけを増やせば回り回って国民の所得も消費も増えるというのが安倍政権の経済政策「アベノミクス」でしたが、大企業のもうけはため込みに回るうえに、国民の消費は消費税増税などで痛めつけられ、景気は一向によくなりません。個人消費が約6割を占める国内総生産(GDP)は増税された2014年度に記録的なマイナスになったのをはじめ長期にわたって低迷しています。
国民の所得が増えず景気も良くならなければ、税収が増える余地はなく、この間大企業減税が続いている事もあって、昨年度の税収は約8000億円も落ち込みました。消費税増税は将に、暮らしにも経済にも財政にも“百害あって一利なし”です。
さすがに安倍政権も消費税の10%への引き上げを、予定した2015年10月から2017年4月、2019年10月と2回にわたって延期しました。それでも増税を諦めていないのは財務省や財界が「予定通り引き上げるべきである」(経団連)と圧力をかけ続けているからです。安倍政権は従来、増税分は社会保障に回すといいながら福祉の後退を続けてきました。にわかに使い道を教育などに広げるといわれても国民はとても信用できません。
消費税増税はきっぱり中止し、税金の集め方や使い方を全面的に見直して、社会保障や教育に必要な財源を確保すべきです。

格差と貧困をただす「4つの経済改革」(総選挙での志位委員長の第一声、「日本共産党の躍進で安倍政権を退場させ、新しい日本をつくろう」より)
第1は、税金の改革です。
暮らしを壊し、経済を壊す、消費税10%への大増税は、きっぱり中止を―この声を突きつけようではありませんか。
日本共産党は、消費税に頼らないで暮らしを良くする財源政策を提案しております。たとえばみなさん、株取引にかかる税金が軽すぎる。この富裕層優遇税制をただせば1兆円が出てきます。それから研究開発減税など大企業優遇税制をただせば4兆円が出てきます。これを合わせただけでも5兆円です。消費税2%の増税分が出てくるではありませんか。こちらの道を進もうではありませんか。
増税するなら「アベノミクス」で大もうけをあげている富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革を実行しようではありませんか。
第2は予算の改革です。
安倍首相は、「消費税の使い道を変える、全世代型の社会保障にします」などと言っています。しかし私は言いたい。安倍政権がやってきたことは何か。社会保障費の「自然増」を1兆4600億円も削ったんです。そのために医療費は上がる、介護の利用料は上がる、生活保護は切り縮められる。「全世代型」と言いますが、すべての世代で社会保障をぼろぼろにしてきたのが安倍政権ではありませんか。
社会保障予算を削減から拡充へと、抜本的に切り替えてまいりましょう。国民のみなさんの大切な税金は、社会保障、教育、子育て、若者など、格差と貧困の是正につながるところに手厚く使っていこうではありませんか。
第3は、本当の働き方の改革です。
第4は、地域経済の再生です。

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