【16.12.22】 南スーダン問題｢今すぐに行動を起こさなければ｣(12月22日(木)きょうの潮流から)

自衛隊の即刻撤収

「今すぐに行動を起こさなければ」。潘基文国連事務総長がそう警告したのは、南スーダン問題です。19日の国連安全保障理事会で潘氏はつづけました。手を打たなければ、ジェノサイド（大量虐殺）が始まってしまう
南スーダンのキール大統領と支持者たちが近く新たな軍事攻勢を始めかねないといわれます。対抗するマシャール前副大統領派も軍事作戦の拡大を狙っています。潘氏はいいます。「最も緊急に必要なことは、彼らに軍事作戦を始めさせないことだ」
南スーダンは2011年に独立したものの、2013年に内戦が始まりました。2015年に和平協定が成立しましたが、今年　7月に首都ジュバで再び大規模戦闘が起きました
殺戮のエスカレートを食い止めるために今、国連で焦点になっているのは、南スーダンへの武器禁輸制裁。全紛争当事者の「戦争を起こす能力を失わせる」（潘氏）からです。対話を通じた内戦の政治的解決に繋がる努力としても期待されています
その為の安保理決議案に後ろ向きといわれるのが、実は日本です。南スーダンに自衛隊を派兵しているので、同国政府を刺激させたくないからだと伝えられています
南スーダンに派兵する部隊に「戦争法」に基づく新任務付与を強行した安倍政権。派兵を続けるためには、悲劇を抑え込む国際社会の努力すら妨害。自衛隊の安全が心配なら即刻撤収させればいいだけです。同盟国である米国のパワー国連大使ですら日本の姿勢を｢非常に疑問だ｣｡“安倍外交”の破たんは際立っています。