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【12.07.16】 12日の中日新聞に「反貧困全国キャラバン2012」が紹介された

三重県は8月30日ー9月1日になっているが、29日に桑名に到着します。

 市民団体や法律家らでつくる「反貧困ネットワーク」などは十二日、沖縄県と北海道を出発する二ルートで三カ月かけて全国を回り、貧困と格差解消を訴える「反貧困全国キャラバン二〇一二」をスタートする。二〇〇八年に続き二回目。再び繰り広げる狙いをネットワーク代表の宇都宮健児・前日弁連会長に聞いた。 (稲田雅文)
 −前回のキャラバンをどう評価するか。
 多重債務や生活保護、非正規労働などの問題を通じ、貧困問題に携わってきた人たちが「反貧困ネットワーク」を組織し、〇八年七月にキャラバンをスタートさせた。ちょうどリーマン・ショックが起き、この年の年末からの「年越し派遣村」につながっていった。
 派遣切りは、非正規労働者が増え、貧困と格差が広がった象徴的な問題。仕事を失うと同時に、住まいも失った労働者が路上生活を余儀なくされ、年末年始の日比谷公園に集まり、貧困が可視化された。キャラバンで培った全国のネットワークのおかげで、派遣村の取り組みが東京だけでなく各地で展開できた。
 −なぜ今、二回目のキャラバンか。
 前回のキャラバン後も貧困と格差がますます拡大していた状況で昨年、東日本大震災と福島第一原発事故が起きた。混乱した政治状況の下、被災者の救済は後回しにされ、ますます貧困化が進もうとしている。
 政権交代を果たした民主党に期待していたが、労働者派遣法を骨抜きにするなど、マニフェストはほとんどかなぐり捨てられ、好き勝手に政治が進められている。貧困の現場から抗議の声を上げたい。
 −何を中心に訴えるのか。
 タレントの母親の生活保護受給が問題視され、制度へのバッシングが巻き起こっている。しかし、最低賃金は上がらず、フルタイムで働いても生活保護水準程度の収入しか得られない。雇用保険も失業者の一部しか利用できていない。
 職を失えば、最後のセーフティーネットである生活保護しか利用できる制度がない状況で、受給者が増えるのは当たり前。むしろ、ここ数年の政府の失政が受給者の増大に結びついている側面もあるのに、受給者をバッシングし給付を切り下げようとしている。
 〇七年に北九州市で生活保護を打ち切られた男性が「おにぎりが食べたい」と書き残して餓死した事件が起きたように、このままでは孤立死や餓死がどんどん増える危険がある。キャラバンでは、そういう貧困状態に陥っていく現状を告発していきたい。
 −手法は。
 「世の中、何かおかしくない?」という問い掛けをして、多くの人に当事者意識を持ってほしいと考えている。「おかしい」と感じた人には、ファクスやインターネットを通じて声を上げてもらう。
 そして、各地で貧困問題に取り組む人たちのネットワークを再び築いていきたい。活動の輪を広げる中で、社会保障制度の改悪に歯止めを掛け、立法的、制度的な改革につなげていきたい。
<反貧困全国キャラバン2012> 「人間らしい生活と労働の保障を求めてつながろう!」をスローガンに、街頭宣伝用のキャラバンカーが12日に沖縄県を、14日に北海道を出発。各都道府県の実行委員会が車を引き継ぎながら西日本と東日本を回り、10月20日に東京でゴールする。各地で街頭演説や集会を開くほか、貧困解消と格差是正を進める施策を自治体などに申し入れる。

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