活動日誌−活動日誌
【15.11.16】 早朝駅前宣伝から（１３℃）
１、パリ無差別テロ 卑劣な犯罪を厳しく糾弾する
先週末金曜日、夜の人出でにぎわうフランスのパリ市内で無差別テロが発生し、１００人を超す多数の死者が出ました。罪のない市民を無差別で殺害した大量テロを厳しく糾弾し、犠牲者の家族や関係者に心からの哀悼の意を表します。
一般市民の生命を奪う無差別テロは、国際社会にとっての重大問題であり、いかなる口実や背景があろうとも許されません。
罪のない人々を襲撃し殺害するのは、許すことができない蛮行です。国連の潘基文（パン ギムン）事務総長も直ちに、｢卑劣な攻撃｣と非難しました。オバマ・アメリカ大統領も「人類全体とわれわれが共有する普遍的価値への攻撃だ」と批判しました｡
事件を徹底的に追及し､テロリストを追いつめるとともに、無法なテロを世界から根絶するよう、法と正義にもとづき国際社会が力を尽くすことが急務です。
フランスでは今年１月にも、パリ市内の週刊紙シャルリエブドの編集部が襲撃され、１２人が死亡する事件がありました。同紙が掲載したイスラム教預言者の風刺画に反発したものですが、表現が気にくわないといって暴力で対抗するのは言論・表現の自由に対する卑劣なテロ行為です。どんな口実であれ、テロは許されません。
フランスがアメリカなどと行っているシリアでの武装勢力への空爆との関係を指摘する声もあります。オランド大統領は過激組織ＩＳ（「イスラム国」）による犯行との見方を示しました。しかしフランスの軍事行動を批判することで、無差別テロは正当化できません。たとえ空爆への批判が動機でもコンサートやサッカー観戦に集った人々に罪はありません。無差別テロを認めることはできません。
２００１年のアメリカ同時テロのあと、テロリストをかくまったとしてアメリカがアフガニスタンを攻撃したり、大量破壊兵器の疑惑をでっちあげてイラクに侵略、政権を崩壊させたりして以降、世界では戦争とテロの悪循環が続いています。
しかし、戦争でテロがなくせなかったのは明らかであり、テロと戦争の悪循環をやめることこそ国際社会の急務です。
（フランスは昨年から、中東での軍事行動に踏み切り、米国主導の「有志連合」に加わり、イラクに加え、この秋からはシリアでもＩＳを狙う空爆を始めました。）
「有志連合」による対応に傾斜するのではなく、国際社会が一致してテロ根絶に力を合わすことこそが重要です。
２、国会 （臨時国会召集、改めて要求 野党書記局長・幹事長会談で一致）
衆参両院の予算委員会は、１０日、１１日の２日間にわたって閉会中審査が行われました。
日本共産党は１０日の衆院予算委員会では、赤嶺政賢議員が、法治国家にもとる強権的・脱法的な手法で沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設を強行する政府の姿勢を厳しく質しました。
１１日の参院予算委員会では、日本共産党は紙智子議員が、環太平洋連携協定（ＴＰＰ）の「大筋合意」は公約違反・国会決議違反だと批判し、国内農業に大打撃を与え地域経済を崩壊に導くＴＰＰからの撤退を強く求めました。
１２日、日本共産党､民主党､維新の党、社民党、生活の党、無所属クラブの６野党・会派は、国会内で書記局長・幹事長などによる会談を開き、憲法５３条にもとづく臨時国会召集要求に背を向ける政府・与党の姿勢を厳しく批判。
閉会中審査を通じて、山積する問題を国会で本格的にただす必要がいっそう浮き彫りになったと指摘。環太平洋連携協定（ＴＰＰ）や沖縄県での米軍新基地建設の問題、高木毅復興相のさまざまな疑惑などについての野党の追及に政府がまともな答弁をしておらず、安倍内閣が臨時国会開会の要求に応じるのは当然だとの認識で一致しました。
一部報道で､政府・与党が１２日、臨時国会の開会要求に応じない方針を決めたと伝えられたことに関し、仮にそのような方針を決めたのであれば、憲法５３条にもとづく野党側の正式な臨時国会召集要求を拒否するものであり、明らかな憲法違反となるとの認識でも一致しました。
３、予算委ＴＰＰ論戦 国民の不安に向き合うべきだ
安倍政権が、日本、アメリカなどが参加する環太平洋連携協定（ＴＰＰ）交渉に「大筋合意」したと発表してから１カ月余り、国会で初めて｢合意｣についての議論が行われました。安倍政権は野党が憲法にもとづいて要求した臨時国会の開催にもこたえず、衆参両院の予算委員会でそれぞれ１日だけ開いた閉会中審査でしたが、安倍首相らは経済成長や安全保障にもつながるというだけで、協定の内容さえまともに説明しません。口では農家などの不安に寄り添うといっても、国民に向き合う姿勢は安倍政権にはありません。
国民に中身を知らせず合意を急いだ秘密交渉の危険は明白です。「合意」までは、何についてどう話し合われているのか、交渉の中身は一切秘密にされてきたＴＰＰは、１０月初めに「大筋合意」したと発表された後も、「概要」や各分野への影響が小出しに発表されるだけで、まとまった説明はありません。１１月初めには交渉参加の１２カ国で協定案が発表になりましたが、安倍政権のＴＰＰ対策本部が国内向けに日本語で発表したのは相変わらず「概要」だけで、協定そのものは各国政府が調印した後、批准のために国会に提出されるとなっており、日本では来年の通常国会になる予定です。
安倍政権がＴＰＰ交渉に参加した際の国会決議は、交渉によって収集した情報は国会に速やかに報告し、国民に十分な情報提供を行うよう求めていました。「合意」によって秘密を続ける口実さえなくなった以上、「合意」の全体を明らかにすることこそ、政府の責任です。野党が要求した臨時国会開催にこたえず、ようやく開いた予算委の閉会中審査でも、ＴＰＰは安保や沖縄、外交、経済など多くの課題の一つで、政府からＴＰＰ交渉についてのまともな説明もありません。安倍政権の、国会と国民軽視の姿勢は明らかです。
安倍首相らは協定の中身について説明もせず、「輸出が増え、経済成長に役立つ」「安全保障にも役立つ」などと一方的な宣伝を繰り返すばかりです。ＴＰＰの「大筋合意」を「評価する」という人が過半数を占める「読売」の世論調査（１０日付）でも、生活に「良い影響」とするのは４人に１人で、５４％は「良い」と「悪い」が同じぐらいと答えています。政府の説明に国民は納得していません。
日本共産党の紙智子議員は参院予算委で安倍政権の姿勢を厳しく批判するとともに、明らかになっている協定の中身だけでも、「攻めるべきは攻め、守るべきは守る」という政府の説明がまったくのごまかしだったことを明らかにしました。日本が｢攻めた｣はずの自動車輸出でも、米国が関税を全廃するのは３０年後です。アメリカへの屈辱的な譲歩は明らかです。
安倍政権が国会決議にもとづき「守った」という焦点の農業分野も、コメや牛肉の輸入拡大、野菜や果物の関税撤廃など農家などに壊滅的打撃を与えるものです。農林水産省は影響は限られているとごまかし、安倍首相は「どんな影響が出るかを踏まえ万全の対策をとる」といいましたが、口先だけの宣伝にはもうだまされません。
ＴＰＰの全ぼうを明らかにさせるとともに、調印を阻止する国民ぐるみのたたかいが重要です。
４、法人税減税上積み 破綻した政策を繰り返すのか
安倍政権が経済政策「アベノミクス」の「第２ステージ」として持ち出した国内総生産（ＧＤＰ）６００兆円などを目標にする「新３本の矢」をめぐって、そのために法人税減税を上積みするなどの検討が進んでいます。「アベノミクス」で大企業の利益を増やし、法人税を減税しましたが、その結果は大企業の内部留保や手持ちの資金を増やしただけで賃金の引き上げや設備投資には回っていません。法人税減税の拡大も、大企業のもうけを増やせばやがて国民を潤すという破たんした「トリクルダウン」（したたり落ち）政策の繰り返しです。
法人税減税の上積みに最も熱心なのは安倍首相で、今月初めの講演でも、「法人実効税率を数年で２０％台にまで引き下げ、国際的にそん色のない水準に改革する。来年は０・８％引き下げると決めているが、上乗せしてさらに引き下げる」と明言しました。「アベノミクス」の「第２ステージ」と称してＧＤＰ６００兆円の実現などを検討している政府の経済財政諮問会議の最近の会合でも首相は、「２０１６年度の税率引き下げ幅を確実に上乗せし、早期に２０％台に引き下げる道筋をつける」と発言しています。
法人税減税はもともと安倍内閣が熱心に取り組んできたものです。昨年初めには消費税の税率を４月から８％に引き上げる一方、法人に課税される国税と地方税を合わせた法人実効税率を当時の約３５％から１５、１６年度の２年がかりで引き下げる計画を持ち出し、国民の反対を押し切って強行しました。法人実効税率は１５年度には２・５１％引き下げられ、１６年度には３１・３３％にまで引き下げられることがすでに決まっています。
法人税減税の拡大は１６年度の引き下げ幅をさらに引き上げようというもので、既に決まっている約０・８％にさらに０・５％程度上積みすることが検討されています。減税はそれ以降も続き、早急に２０％台を実現するというのが安倍政権の計画です。
法人税は赤字の企業には課税されないので、減税で潤うのはほとんどが業績好調の大企業です。経団連など財界・大企業は減税の加速を要求してきました。法人実効税率を１％引き下げるには約５０００億円の財源が必要です。財務省などは大企業を対象にした外形標準課税を中小企業にまで拡大するなどでねん出しようとしていますが、それ自体中小企業に負担を転嫁するものです。だいたい国民には消費税増税を押しつけながら大企業には減税するというのは国民の納得が得られません。
３年近くにわたった「アベノミクス｣の結果､大企業の利益は史上最高水準なのに、労働者の賃金は伸び悩んで消費は増えず、企業の内部留保や手持ちの現金・預金ばかりが増えたのが現実です。安倍政権発足前の１２年度から１４年度までに大企業の経常利益は１６・１兆円増えたのに、従業員の給与は０・３兆円しか増えず、企業の内部留保は４９･９兆円も増えています｡麻生太郎財務相も法人税を減税しても企業の手元資金が積み上がるだけではと指摘するほどです。
破綻した「トリクルダウン」の政策はやめ、暮らしを応援する政治に転換することこそ、急務です。
【参考】
「アベノミクス」の「３本の矢」。大胆な金融緩和と機動的な財政出動、規制緩和などの成長政策で経済を再生すると掲げてきた。
「新３本の矢」。今後３年間の経済政策の目標、アベノミクスの「第２ステージ」―「ニッポン１億総活躍プラン」。
�� 希望を生み出す「強い経済」――国内総生産（ＧＤＰ）６００兆円の実現
�� 夢をつむぐ「子育て支援」―――出生率「１.８」の回復
�� 安心につながる「社会保障」――「介護離職ゼロ」
５、桑名市議会
先週の全員協議会で桑名市の「人口ビジョン」と「総合戦略」が協議されました。
【桑名市人口ビジョン】【桑名市まち・ひと・しごと創生総合戦略】策定について
１１月９日の市議会全員協議会で「両案」の説明を受け、協議を行ないました。
１５名の議員が質疑・提案等発言しました。
昨年出された増田レポートの「自治体消滅」の脅迫に基づき、国は「人口の減少に歯止めをかけ、東京圏への人口の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保し、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、まち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的・計画的に実施する」方針を出し、全国の自治体に地方人口ビジョンと地方版創生総合戦略の作成を求めました。これに基づいて国から予算の配分が行われるそうです。
桑名市は人口ビジョンで全国的に大幅に減少が予想される中、将来人口（２０６０年）１２３，３８５人を打ち出しました（国の推計で９９，９５７人）。合計特殊出生率は２．０７になっています（国１．４２）。この根拠と政策はどうなっているのでしょうか。
総合戦略は、基本的には今年度から始まった総合計画にそったもので、これか５年間の計画です。基本目標は、暮らす（誰もが暮らしたいまちに）とインバウンド（海外、国内から訪れたいまちに）の２本立てになっています。この２つに、具体的な施策が組まれ、重要業績評価指数（ＫＰＩ）が表示されています。
いずれにしても、先見性のない国のバラマキ施策（インバウンド、観光や国際化等のブランド化に特化している）に乗るのでなく、腰を据えて、桑名市は「福祉、介護事業の充実で日本一を目指す」べきではないかと考えています。
１１月２６日に最終の第５回地方創生会議が行われ、２つの計画（人口ビジョンと総合計画）が決定となりますので注目願います。
