活動日誌−活動日誌

【15.10.10】 TPP「大筋合意」について

協定への調印を許さず、TPPからの撤退を。

 環太平洋連携協定(TPP)について協議していたアメリカ、日本など12カ国は、協定の大筋について合意したと発表しました。
 TPP交渉は国民には中身を知らせず異常な秘密交渉が行われてきました。大筋で合意したといっても協定文の作成や調印はこれからです。
 日本は協定文作りから撤退し、調印を中止すべきです。
 大筋合意したTPPには最後まで懸案になった分野のほか、関税・非関税障壁の撤廃や削減、政府調達や知的財産、労働、環境などの新しいルールづくりなどが盛り込まれています。
 投資企業が進出先の政府を訴えることができるISDS手続きも含まれます。文字通り国の在り方そのものを変えるものです。政権に復帰した後、2年あまり前に交渉に参加し、しゃにむに合意を急いだ安倍政権の責任は重大です。
 とりわけ安倍政権が、TPP交渉の促進のためには日米の合意が不可欠と、並行して行われた2国間交渉などで譲歩を重ね、牛・豚肉、乳製品、コメなどの大幅市場拡大を受け入れたことは重大です。なかでもコメについてはアメリカ7万トン、オーストラリア8400トンの関税のかからない輸入枠を認めるなど、文字通りの大幅譲歩です。
 重要農産品の「聖域は守る」としてきた自民党の公約にも国会決議にも違反する。
 TPPは関税撤廃を原則にするといいながら、自動車の関税は日本がゼロなのに、アメリカ自身は25年間にわたって関税を維持するという不公平な内容です。
 まさにアメリカと多国籍企業の利益最優先の合意であり、安倍政権の姿勢は売国的、屈辱的というにふさわしいものです。
 TPP交渉の大筋合意にあたり、安倍首相は「国家100年の計。暮らしを豊かにしてくれる」としています。
 しかし、農家や農業団体だけでなく、労働組合や市民団体など、多くの国民がTPPに反対し、撤退を求めてきたのをどう受け止めるのか。協定への調印を許さず、TPPからの撤退を求めることがいよいよ重要です。

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