活動日誌−活動日誌

【12.12.29】 年末議会(26日、27日)

26日、市長の所信表明と議長・副議長選

議長・副議長!!
大丈夫か?

伊藤徳宇 新市長の議会での所信表明(桑名市議会HPより)

  このたび、私は、去る12月2日に執行されました市長選挙におきまして、多くの市民の皆様からご支援を賜り、第2代桑名市長に就任させていただきました。その使命と責務の重大さに身の引き締まる思いです。全身全霊をかけて職務にあたる所存でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
  桑名市には、緊急に対処すべき課題が山積していますが、そのどれもが行政の力だけでは解決できない課題です。議員の皆様、市民の皆様、市政運営に関わる全ての方々のご協力が不可欠であります。
  私は、市議を2期務める中で、市政の運営に関わって参りました。しかしながら、なにぶん若輩者でありますし、人生経験、社会経験において、まだまだ十分とは言えない状況であります。まずは皆様にご指導とお力添えをお願いする次第であります。議員の皆様、自治会や市民団体などの皆様、また民間企業などと連携しながら、オール桑名で一体となって、山積する諸課題の解決にあたりたいと思います。
  議会におかれましては、昨年、議会基本条例を制定され、現在議会改革のまっただ中におられます。桑名市におきましても信頼される行政を構築するために、しっかりとした市政改革に取り組んで参ります。桑名市の行政と議会のそれぞれが、改革を競い合い、切磋琢磨しながら、二元代表制のもとで、桑名市が日本の地方自治のモデルとなるようなまちにしたいと思います。議員各位には、ご支援とご理解をいただきますようよろしくお願い申し上げます。
  さて、今定例会では、平成24年度一般会計補正予算ほか諸案件のご審議をお願いいたしておりますが、私にとりまして市長就任最初の定例会でもございますので、提出いたしました各案件の説明に先立ちまして、所信の一端をまず申し述べさせていただきたいと存じます。
私が、今回の市長選挙で、まちづくりの大きな方向性として掲げたのは「全員参加型市政」の構築であります。これは、桑名に関わる全ての人々が、桑名に対して誇りを持って、行政と信頼関係を構築しながら、全員でまちづくりを進めていくということであります。これまで、市の内部での対立が時として現れ、「どこどこの地区だけが得をしている」、「私たちの世代に対して冷遇されている」というような声が届いておりました。しかし、厳しい市政運営の環境にある今、大きく変化する社会情勢に対応するためにも、このような対立から抜け出すことが必要であると私は考えております。桑名市に関わる全ての人が、共に力を合わせてまちづくりに関わり、桑名市に山積する諸課題の解決にあたるまちにしたいと思います。
  全員参加型市政にするためには、行政に対する信頼関係が構築されていることが重要であります。行政が持っている情報を出来る限りオープンにし、その上で市長自らが現場に出向く機会を新たに設けるなど市役所全体が市民に向き合うことで、行政に対する信頼関係を構築したいと思います。また、市政に対する無関心層をできるだけ減らしたいと思います。もはや、役所任せ、他人任せにしてまちづくりが成り立つ状況にはありません。そして、市民の皆様が桑名に対して誇りを持てるまちにしたいと思います。桑名には先人から引き継がれた豊かな文化があります。
桑名の持つ魅力を掘り起こし、磨き上げ、さらに日本中、世界中に発信することで、桑名の価値を向上させます。市民の皆様に、桑名人としての矜持を持って、まちづくりに関わっていただきたいと思います。
  また、7つの観点から、まちづくりにおけるビジョンをまとめた『新・桑名市7つのビジョン』を掲げさせていただきました。以降、7つのビジョンの一端を述べさせていただきます。
  まず1点目のビジョンは、『中央集権型から全員参加型の市政に』であります。
先ほど申し上げたように、まずは、市民の皆様から信頼される市政に改めることが必要です。市長に権力を集中させる「中央集権型」市政ではなく、まず市民と向き合い、「直接対話」しながら一つひとつの課題を解決する「全員参加型」市政とすることをめざします。市長自らが地域に出向いて市民の皆様と対話する『(仮称)どこでも市長室』、様々な活動をしている団体の皆様と市長が意見交換する『(仮称)市長カフェ』を早急に実施したいと思います。行政から積極的に情報を発信していきます。行政にとって都合の良い情報も都合の悪い情報も公表し、皆様と共有します。また、旧態依然とした役所風土を改め、役所の全てを一旦リセットする気持ちで、組織・事業・制度などの見直しを実施したいと思います。その上で、市政に興味を持ち、市政に関わる方をどんどん巻き込んでいく仕組みを作ります。役所だけがやるのではなく、市政に関わる全員が「まちづくり市民力」を発揮して、桑名市の抱える課題を解決していくまちに変えたいと思います。
  2点目のビジョンは、『納税者の視点で次の世代に責任ある財政に』であります。桑名市の財政状況は厳しく、見通しは明るくありません。まずは、桑名市の置かれている財政状況がいかに厳しいか、全員で意識を共有するところから始める必要があります。大切なのは、行政側や、サービス受給者の視点だけでなく、『納税者』の視点で考えることです。桑名市の全ての事業に対して例外を設けることなくゼロベースで徹底した見直しを行います。『公民連携』の推進により、「官」と「民」が役割を分担して、市の財政負担を減らしながら市民サービスを維持していきたいと思います。また、公共施設の有効活用と適正な管理を行うために施設を全体的にマネジメントする仕組みの構築を進めたいと思います。これらにより、子どもにツケを回さない、次の世代に対して、責任ある財政に変えていきたいと思います。
  3点目のビジョンは、『命を守ることが最優先』であります。まずは地域医療対策です。今年の4月、3つの病院からなる「桑名市総合医療センター」が誕生しました。私も特別委員会の委員として、新病院の建設について議論してきました。
病院については、これまでの方針を変えることなく、平成27年4月に、桑名東医療センター及びその周辺地に新しい病院を開設します。市民の皆様に安心して桑名で医療を受けていただく環境を作ります。今、大切なのは医師の確保です。
まず三重大学にお願いしながら、必要に応じて全国的にもアプローチをかけて全方位外交で医師獲得に全力で取り組みます。この地域医療対策を最優先課題として取り組みます。
また、災害対策も必要です。災害時の被害者をゼロにするために、行政と市民が一丸となって取り組んでいきたいと思います。災害の発生を防ぐことはできません。
しかし、災害時の被害を減らすことはできます。『減災』には、ハードの整備も大切ですが、それ以上に市民の皆様に避難への意識を持っていただくことが重要となります。沿岸部の海抜ゼロメートル地帯では、地震時の津波や台風による高潮に対して大変不安だと思いますが、津波にしても高潮にしても『逃げる』時間は残されています。まずは、長島中学校をはじめ、沿岸部の小中学校を対象に学校防災教育体制の確立に向けた学校・地域の連携の在り方を研究し、地域全体へ、『逃げる』意識の向上を図ります。また旧桑名市には、防災無線が設置されていません。
このままでは災害時の情報伝達手段がないことから、迅速に情報を提供できる方策を構築していきます。
  4点目のビジョンは、『こどもを3人育てられるまちに』であります。日本が抱える一番大きな問題は、少子高齢化です。桑名を少子高齢化に負けないまちにします。こどもは家庭の宝であり、社会の宝であり、まずは、こどもを産み育てやすい環境整備が大切です。安心の源である地域医療体制を充実させるために、小児科医、産婦人科医の確保に努めます。そして、こどもたちを社会全体で育てるために、市外から引っ越してきて、ひとりぼっちで子育てするお母さんや、働きながら子育てするお母さんたちのサポートを充実させます。男性の育児休暇も推進します。こどもはたくさん欲しいけれど、経済面からあきらめている世帯が多く存在しています。このため、こどもが3人以上いる世帯に対して、中学校卒業までの通院医療費の無料化を実施します。また、放課後のこどもたちを安全な場所で預かる仕組みを作ります。学童保育所を小学校内に開設します。学校施設を活用して学童保育所を開設することで運営コストを下げ、コスト削減分で保育料の値下げなど子育て支援の充実が図れないか検討してまいります。桑名は、名古屋通勤圏の他の自治体と比べれば地価も安く、自然も多く、子育てするには最高のまちです。制度の充実と子育てしやすいムードの醸成で、こどもを3人産みたい、という若い子育て世帯の流入をめざします。
こどもたちの学力を向上させることも大切です。学校教育の充実も大切ですが、先生たちは目の前の仕事に追われており、なかなか新しい取組みをすることは難しい状況です。そこで、桑名市出身の教員志望者や教員OBによる放課後の学習相談など、授業以外の時間を用いて、こどもたちへのきめ細やかな指導を充実させます。
また、高齢者が健やかに生活できる環境づくりも大切です。桑名では、今後新興住宅地を中心に急速に高齢化が進みます。
高齢者のみの世帯や一人暮らしの高齢者も増えます。高齢者の皆様が自宅に引きこもることなく、外出して楽しく過ごせるまちにするために、高齢者のサロン事業を充実させます。
  5点目のビジョンは、『世界に向けて開かれたまち』であります。桑名には、世界に開かれた感性を持ち、日本のために献身的な努力をした先人がいます。
戊辰戦争敗北後、桑名藩主松平定教と共にアメリカに渡り経済学を学んだ桑名藩士、駒井重格です。駒井は帰国後、専修学校(現在の専修大学)を創立し、その後、高等商業高校(現在の一橋大学)の学長を務めた、日本の学問の礎を築いた偉人です。
海外友好都市の制定や、外国語教育の充実などにより、駒井のような、桑名に誇りを持ちつつ、グローバルな感覚を有する桑名人を増やしたいと思います。
また、中部国際空港から1時間足らずという利便性を活かし、外国人観光客を増加させるためにも、海外に向けて積極的に情報発信します。
  6点目のビジョンは、『地理的優位性を活かした元気なまち』です。歴史を振り返ってみると、桑名は自らの地理的優位性を最大限に活かしてきました。東海道五十三次の42番目の宿場町という交通の要衝として、また木曽三川の下流に位置した物流の拠点として桑名は繁栄してきたのです。近い将来、国道421号の滋賀県側の道路が整備されるとともに、東海環状道が全線開通します。その時桑名は、東西を東京から大阪へとつなぐ線と、南北を伊勢から北陸へとつなぐ線が交差する『東海圏のハブシティ』として、重要な位置を占めているはずです。地理的優位性を活かし、桑名に求心力を持たせることで、ヒト・モノ・カネが集まる、活気溢れる元気な桑名市をもう一度作りたいと思います。
  7点目のビジョンは、『桑名をまちごと「ブランド」に』であります。市民の方にも、市外の方にも、桑名のファンになってもらいたいと思います。桑名には、日本や世界に誇れるすごいことがたくさんあります。すごい人がたくさんいます。
市民の方が、桑名の素晴らしさに気づけば、桑名に住むことに対してもっと誇りが持てるでしょう。桑名の素晴らしいモノ・ヒト・コトを発掘し、磨き上げた上で、これまで築いてきた人脈をフル活用してトップセールスを実施します。桑名が誇れるのは、なんといっても桑名藩としての歴史です。幕末ドラマなどで会津藩の白虎隊がよく取り上げられますが、桑名藩も、戊辰戦争において会津藩とともに幕府側の主力部隊として戦った歴史を日本中にもっと知ってもらいたいです。広く市民や関係団体のご協力も得ながら、税金を使わない『桑名城再建プロジェクト』の実施に向けた研究を行うとともに、豊かな歴史や文化を磨き上げ、地域力を高める『桑名学』を創設するなど、桑名市の持つ強みを最大限に活かして、桑名のブランド化に取り組みたいと思います。
  以上、7つのビジョンをまちづくりの基本的な方針とし、桑名市政を進めてまいりたいと考えております。桑名に関わる全ての人々が、桑名に対して誇りを持って、行政と信頼関係を構築しながら、全員でまちづくりを進めていく『全員参加型市政』の実現に向け、精一杯取り組んで参りますので、議員の皆様や市民の皆様のご理解とご協力をいただくことをお願いし、私の所信表明とさせていただきます。
  なお、平成25年度当初予算につきましては、経常経費を主体とした骨格予算とさせていただき、肉付け予算は、6月議会の補正でご審議をお願いしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

27日、常任員会の配属や各種の議員が決まった。

広報・広聴委員会や病院の特別委員会、議会改革は年越しだ。

▲ このページの先頭にもどる

トップページに戻る
以前の活動日誌はこちらからご覧いただけます
RSSフィード(更新情報)