活動日誌−活動日誌

【12.09.04】 第4回生活保護問題議員研修会参加報告

キャラバンもあって、大変でしたが、議会前に簡単に感想を含めまとめてみました。

「生活保護200万人時代 地方行政に何ができるか」をテーマに地方議員を対象にした研修会が8月24日(金)〜25日(土) さいたま市民会館うらわ、さいたま共済会館で行われ参加してきました。
1日目は、
1、映画「渋谷ブランニューデイズ」上映
野宿者の宿泊所となっている渋谷区役所の駐車場の状況をドキュメンタリーに報告。路上生活者の実情と排除を繰り返す行政の姿勢を鋭く突いている。自主上映会も可能。
2、基調対談「生活保護の歴史的分岐点に、生存権保障を考える」
 清川 卓史さん(朝日新聞記者)と吉永 純さん(花園大学社会福祉学部教授)
2人の生活保護との関わりについて自己紹介があり、現在の生活保護バッシングや孤立死・貧困の広がりについてそれぞれの立場(マスコミ、研究者)から報告され、制度のあるべき姿や我々地方議員に期待する事を訴えられた。
特に、生活保護の名前を変えたらどうかとか保護基準の切り下げはあらゆる社会保障の切り下げにつながる事、地方の財政負担(生活保護費については実際は地方負担はないそうです。)については自治体から声を上げる事、日本の貧困を無くすために社会福祉事務所の職員と共に頑張ろうと言われた事が印象的だった。
3、記念講演「子どもの貧困連鎖を断ち切るために」
白鳥 勲さん(さいたま教育文化研究所事務局長)
アスポート教育支援事業(生活保護家庭の子供に無償でマンツーマンの学習教室を県費で実施)の紹介。この教育支援によって子どもの貧困連鎖を断ち切れる事が実例で理解できた。埼玉発で全国に普及される事が望まれる。
4、生活保護利用当事者の声を聴く 埼玉・生活保護当事者の会「つながる会」
生活保護受給者の生の声が聞けた。仕事は求めてもなかなかありつけない。決して現状に甘んじているわけではない。社会が行政が真剣に手を出さない限り解決できる問題ではない。
2日目は、
1、4つの分科会を開催
  ?第1分科会 生活保護なんでもQ&A
【急迫した状況での職権保護とは】桑名市内で起こっている、電気・水道を止められ生活保護状況にある方が、本人に生活保護申請の意志がないという事でそのままになっている事例で適用されるのか質したが結論は出なかった。
?第2分科会 生活保護費と地方財政(不正受給問題も視野に)
【不正受給とは何なのか】桑名でも厳しい収入認定が続く。言えない借金もある。ケースワーカーは本来の仕事として受給者に接して行くべきです。そのためには研修と経験が不可欠です。
2、4つの特別講座を開催
  [?]HOW TO 生活保護同行支援(レクチャー3題)
?埼玉県立大長友祐三先生の生活保護制度の解説
?小久保哲郎弁護士による具体的な申請について
?もやい代表理事の稲葉剛氏による同行支援における具体的対応
いずれも参考になった。
3、まとめ講演
  「『餓死』『孤立死』を生まない、生活保護行政をめざして」
  尾藤 廣喜さん(弁護士・生活保護問題対策全国会議 代表幹事)
最後に尾藤弁護士が締められた。貧困率の発表が民主党政権になってあったが、何のための発表だったのか。年次計画を立てて下げていく努力をしなければ意味がない。餓死・孤立死を無くすために1人1人の貧困・苦悩に理解を示し地域のネットワークの構築が大切である。(誰もが貧困になる可能性がある。)

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