【09.07.09】 大阪へ「鶴彬―こころの軌跡」を見に行く

反骨の川柳作家『鶴彬』

「蟹工船」の「小林多喜二」を知らない人はいないだろう。
今度の米国発の経済不況が「格差」を拡大し、「貧困」が深刻なものになった。派遣切りにあった若者たちにも多く読まれている。
「小林多喜二」と同じ時代に同じように、治安維持法により特高警察に逮捕され29歳の若さで亡くなった反骨のプロレタリア川柳作家「鶴彬」(本名は「喜多一二」)はあまり知られていない。
今年生誕から百年になる「鶴彬」の生涯をたどる映画「鶴彬―こころの軌跡」(神山征二郎監督)が製作され話題になっている。
十年以上前に金沢市に単身赴任中に地元(かほく市高松)の「鶴彬」を知り、本を読み彼の川柳を知った。
早速大阪まで見に行った。
軍国の時代に反戦を貫く姿。師匠の剣花坊と信子夫人の関係はよく描かれていた。大阪での幼馴染とのロマンスがあってもよかった。
代表作を紹介します。
「手と足をもいだ丸太にしてかへし」
「暁にいだいて闇にゐる蕾」
「枯れ芝よ団結して春を待つ」
名古屋では8月1日より中村区椿町(駅西)シネマスコ―レで上映される。
自主上映会も可能だ。
最近出版された吉橋通夫の小説「鶴彬―暁を抱いて」も好評です。

(桑名医療生協の機関紙原稿より)     

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